- 簿記をもってると就活で有利って本当?
- 自分も今から勉強をすべきなのかな?
これについて、大手メーカーで2年間経理を担当し、簿記2級も取得した経験から書きました。
結論は「おすすめはしないけど、意義を見いだせるなら挑戦すべし」です。
「取得で得られるもの」「取得のために差し出さないといけないもの」を解説していくので、今ご自身が勉強すべきか考えてみてください。
そもそも簿記とは?
前提として、簿記は会社の家計簿をつけるとき用のメモ方法です。
「お金を払う」「お金をもらう」を記入するだけですが、会社の取引は日々大量で、株主や税務署に見せるため、効率と正確性が求められます。
普通のメモでは対応しきれないので、複式簿記という特別なメモ方法が使われていて、そのルールを学ぶ感じです。
帳簿(ノート)に記入するので簿記っていいます。
簿記取得による就活/就活外のメリット
就活でのメリット- 経理職なら強いアピールになる
- 自発的に勉強ができる証明に
- 副業と相性が良い
- 経理系のキャリア構築に有利
それぞれ見ていきます。
就活でのメリット
経理職なら強いアピールに経理、金融といった直接関係が職種ならで「活躍してくれそう」「意欲のある学生だな」と思われます。
後ほど合格率は見ていきますが、簿記2級ってまあまあ難しいので、真面目さ・継続力が伝わるはず。
就活外のメリット
副業と相性が良い副業では「1年でどれくらい儲かって、経費はいくらで、税金はいくらか」を計算する確定申告で節税をしやすくなります。
簿記の知識が無くても節税はできますが、節税方法を調べると専門用語が多くて驚くと思います。
参考サイト:節税の対策でググって出てきた記事
会社を辞めてみて、勉強しておいてよかったと実感しています。
簿記2級と実務経験があれば、経理や事務系の仕事が見つからないことはないでしょう。
簿記という資格を評価する職種が多く、簿記2級が必須条件になっている求人も多いです。
一般的によく言われるメリットへの疑問
個人的には、これらは期待しないほうが良いと思います。
書類選考で有利になる???事務、金融系以外では優遇されません。企業は対人スキルが高く、組織に馴染める人を求めますが、簿記はそういった証明でないからです。
ほぼ同じスペックの人がいて、うち1人しか選べないという状況では有利に働きますが、それは超特殊なケースですよね。
限られた知識解ける簿記試験に合格するのと、企業の財務諸表(P/LやB/S)を読むスキルは別物です。
定期試験は大丈夫でも、実力試験じゃダメというのと似ています。
もしできるのなら、簿記2級マンがみんなコンサルを名乗れてしまいます(笑)
BtoB営業では使えそうですが、対人スキルのほうがずっと重要度ですし、研究職・BtoCの営業職には不要だと思います。
またBtoB営業でも、ぎりぎり合格した程度の知識が、実務で使えるレベルかと言われると疑問が残ります。
簿記取得に要するもの
該当する人には大きなメリットがありますが、ただで取得できるものじゃないです。
簿記2級取得までどれくらいかかるのか
真面目に勉強を続けられるなら、1年で簿記2級まで取得できます。
実際のデータをみていきます。
簿記3級- 合格率:47.1%(※)
- 実施月:2、6、11月
- 受験料:2,850円
- 書籍代:3,000円くらい(教科書1冊+問題集1冊)
※合格率は直近5回分の平均です。(参照データ)
毎日3時間を3ヶ月継続できれば合格できます。
- 合格率:21.3%(※)
- 実施月:2、6、11月
- 受験料:4,720円
- 書籍代:6,000円くらい(教科書2冊+過去問集)
※合格率は直近5回分の平均です。(参照データ)
3級合格後も浮かれず勉強し、挫折しつつも基本的に毎日3時間を確保できれば9ヶ月くらいで合格点に達すると思います。
結局、合格できない人のほうが多い気がする
単純に合格率(21.3%)の低さからもわかりますが、これは3級を突破して、試験当日にこぎつけた人の合格率です。
実際2級は結構覚えることも多いので、2級を受ける前に挫折する人も結構いると思います。
こんな感じで結局やめたって人のほうが多いと思います。
結論:意味が見いだせるなら
メリットとデメリットを見比べて、取得する意義が見つかる場合はチャレンジするのが良いかなと思います。
理由は↓です。
- 取得意義がないと就活で評価されにくい
- 難しいので目的がないと途中で挫折する
一応どんな人は取得がおすすめか僕の意見もまとめます。
おすすめする人- 経理/金融系の仕事をしたい方
- 経理系のキャリア構築を目指す方
- すでに副業をしている方
- 趣味や気分転換として学びたい方
上記以外なら、別のことに時間を使うべきだと思います。
就活を有利にしたい場合は、
- 選考つきインターンに挑戦
- 中小ベンチャーの選考を受ける
- 他人から指摘してもらう
- TOEICで700点以上を目指す
これらの優先度の方が高いです。
また、就活以外も有意義にしていきたい場合は、具体的に別記事にまとめています。
関連記事:就活が終わったらやること5選
※「就活が終わったら」というタイトルですが、学生の間にやっておきたいことなので、参考になるかと思います!
どうやって勉強する?
簿記3級のおすすめ勉強法
挑戦する!とご自身で決められた場合、3級は独学がおすすめです。
※ちなみにいきなり2級は、ハードル高すぎて挫折するので3級からをおすすめします。
いろいろありますが、このシリーズが一番スタンダードです。
簿記2級のおすすめ勉強法
2級はスクールがおすすめです。1級の勉強で「ネットスクール」というスクールを使いましたが、超絶わかりやすかったんです(ー_ー)!!。
「実務ではこういう場面で使えます!」「転職のときもこんな良いことがあるよ!」というのも教えてくれるし、雑談も面白く続けやすいです。
特に商業簿記の中村先生、面白かったw
一番おすすめは最安値で実績も多い「クレアール」、ほんの少し高いけど、使ったことがあって自信を持っておすすめできるのは「ネットスクール」です。
参考書なら、「スッキリ」と「パブロフ」の2強です。
個人的にはパブロフ君のゆるい感じが好きで、そっちを使ってました。「スッキリ」の方はちょっと固めです。
過去問集はTAKのやつ。僕は問題演習を増やすために「あてる」も使ってましたが1冊やり込めば、でそうな範囲を網羅できておすすめです。
最後に:自分で決めよう
いろいろ書きましたが、メリットもデメリットもありますが、「良いな!」と思ったら挑戦してみるのがいいかなと思います。
逆に、これを読んで「ちょっと微妙だわ」となった場合、せっかくる気になったのにもったいないので、別のことをチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
そうやっていろいろやってみることで、見えてくる部分もあると思います!
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