【書評】ずっと使えるFXチャート分析の基本

要約:

  • 主な内容は、ローソク足の四本値(特に高値安値)を見ると、相場の流れをつかむヒントが見つかるというものです。具体的なインディケータの紹介もなく、四本値の見方に特化しています。
  • 良い本だと思いますが、完全初心者や真似すればOKな手法が知りたい人にとっては期待外れになる可能性があります。
  • 日足が中心で解説されるので、スイングトレードに興味がある人に向いているかもしれません。

『ずっと使えるFXチャート分析の基本』の所感

『ずっと使えるFXチャート分析の基本』はトレーダーの田向宏行氏が書いた本で、自由国民社から出版されています。

私はFXを始めることにした直後に買いました。Amazonで好評な本を数冊買ったのですが、そのうちの一つが『ずっと使えるFXチャート分析の基本』です。

個人的にとても良い本だなと思いました。自分の頭の中を整理するためにも、この本を買おうか検討している人向けにまとめてみたいと思います。

私自分がこの本を完全に理解できてるわけでも、トレードで勝ててるわけでもない点はご承知おきください

結論

本の内容はとても参考になりました。また何回か読み直したいと思っています。

内容としては、ローソク足の見方が中心です。FX用語の解説やFXのリスク、ロット計算の方法、チャートパターン、資金管理の方法などは記載されていません。また手法解説はありますが、そのまま真似すれば誰でも勝てるというようなものではないと思います。

そのため、完全初心者の人や手法をそっくりそのまま真似したい人にとっては期待外れになるかもしれません。しかし、「SNSやネット上にある手法を試したが勝てない!」「基礎用語や取引ツールの勉強は済んだ」という人には結構おすすめかなと思いました。

日足を中心に見る人、忙しくて長いことチャートを見れない人には特におすすめ!

どんなことが学べるか

『ずっと使えるFXチャート分析の基本』で書かれているのは、主にローソク足の見方です。より具体的には以下のような内容です。

  • ローソク足が確定したら四本値(特に高値と安値)を見る
  • その高値と安値が1本前のローソク足と比べてどうかを確認
  • 高値(安値)更新がストップしたら、直前の高値(安値)がレンジ高値(安値)
  • 過去の高値安値なども見つつ、上記のレンジ高値(安値)ブレイクでエントリーできる

本の内容の良い点としては以下が挙げられます。

  • 図解やチャートが多い(見開き1ページ中に1.5枚くらいの頻度)
  • 値動きに特化しており、じっくりと解説されている
  • なぜそうなるのかの根拠が示されている

図解やチャートが多いので読みやすいです。また、じっくりと解説されているものの、値動きの初心者でも理解できる範囲に絞られていると感じます。そのため、ちゃんと読めば大切な箇所がわかるようになっているかなと思いました。

一方で、個人的にデメリット(注意点)と感じた点は以下です。

  • 完全初心者には難しい
  • 考えながら読まないといけない
  • 本を読んでも勝てるようにならない

図解が多いなど配慮はされていますが、やっぱり読むのには頭を使います。チャートを読みながら高値安値を比較したりしないといけないので、すらすら読めるような本ではないです。

特にFX経験が少ない人が読むとき、1回目に読むときは結構難しいと思います。

また当たり前ですが、読んで理解した気になっても稼げるようにはならないだろうなと思いました。自分でチャートを開いて、本の内容を検証して、本を読み返してまた検証して、と繰り返さないと利益は上げられないだろうなと思いました。

どんな人向けの本か

『ずっと使えるFXチャート分析の基本』は、以下のような人にはおすすめかなと思いました。

  • ネット上にある手法を試したが勝てない!
  • 基礎用語や取引ツールの勉強は済んだ
  • 取引ルールがなくて困っている
  • 陰線か陽線かは見ているが、高値安値は見ていない
  • スイングトレードに興味がある

逆に、以下のような人にはおすすめでないと感じました。

  • 「FXとは何か」から知りたい
  • リアル口座をまだ開設していない
  • FX(デモトレードも含む)を1度もしたことがない
  • 取引ツールの使い方がよくわからない
  • マネするだけでOKな手法を知りたい

上記のような人であっても、これから行う予定なら別に買っちゃっても良いと思います。

読んでみて思ったこと

実は『ずっと使えるFXチャート分析の基本』を最初に読んだときは、3日目くらいで読むのを止めちゃいました。それから何回か目を通しています。

最初

最初に読んだときは、3日目くらいで読むのを止めました。3日で本の3分の1くらいまで読んだのですが、「この本の内容は、別に知らなくていいかも」と感じて、別の本にシフトしました。

そのころはYouTubeでFXのことを勉強したりしていましたが、ローソク足の四本値についてはあまり言及されてないですし、それを見ても相場の流れがわかるとは思えませんでした。それに、具体的なといいますか、「高勝率」とされるような手法が書かれていないのはやっぱり退屈に感じました。

もう一度読んでみる

それから別の本を読んだり実際にトレードしたりして、このままでは勝てそうもないということで、もう一度この本に戻ってきました。そのとき初めて「なるほど」と思える部分がありました。それで2回くらい読んで、トレードをしてみたりしました。

しかしこの本の手法をそのままやったつもりですが、負けばかりでした。レンジブレイクでのエントリーが推奨されていてそのままやってましたが、9割くらい負けでした。レンジを若干ブレイクして、結局逆方向に戻るというのが多く、レンジブレイクはしんどいなと感じました。

それからは別の本をもう一度読んだり、YouTubeでFXの動画を見たりしていました。でも結局何をしても負けそうでトレード関係のことは数か月間しませんでした。

もう一度読んでみる(その2)

それから、やっぱりトレードで稼げるのはいいなということで、トレードをします。しかしやっぱり勝てず、またトレード関係のことは数か月放置しました。

でもやっぱりトレードをしてみようという気持ちになって、今度は検証ソフトを買いました。これは私にとっては正解な行動だったようで、検証ソフトを買ってからはトレードを考えることが増えました。

検証ソフトを買って分かったこともありましたが、やっぱり勝てないので、改めて『ずっと使えるFXチャート分析の基本』を読むことにしました。この記事を書いているのは、その時点です。

『ずっと使えるFXチャート分析の基本』を再読してみて

改めて読んでみて、個人的に意識したいと思った点をメモします(個人的なまとめメモ)

以前2回くらい読んで理解したつもりでしたが、全然できてない、、

真剣に勉強する必要がある

為替ディーラーの新人は、先輩に監視されながらトレードをすることになるようです。損失が出たら先輩に決済されるなどするようで、失敗したら失敗を認めざるをえません。また稼げるようにならないと給料がもらえなくなるので必死に勉強します。

それと比べると個人はゆるゆるやっているので上達しづらいだろうと思いました。

私はWebライティングは結構真剣に勉強して、1年くらいで生活できる程度には稼げるようになりました。その1年間は毎日ライティングをしていたし、深夜に作業したり納期前で寝れなかったりもたくさんあったし、2回以上同じ指摘をされないようかなり注意していました。

それと比べると、もっとちゃんとやらないとな~と思いました。

高値・安値は0.1pipの差にも注目

高値と安値は基本的に目視していました。正直それで困ったことはない気がしますが、もっと細かく見たほうが良いかもしれないなと思いました。

今後しばらくは新しいローソク足が確定したら、四本値を比較して、特に高値安値の関係を気にしたいと思います。

陰線・陽線はあまり考えなくていい

本では高値と安値が重要となっていますが、私は結構、陰線か陽線かを気にしていたと思います。

別に陰線・陽線を意識的に気にしてたわけじゃないですが、やっぱりローソク足だと視覚的に陰線・陽線が見えるので、そのせいかなと思います。

個人的に陰線・陽線かも結構値動きに関係している気がします。どちらかが続いていると、また上昇(下落)することや、これまでの流れに反して大きな陽線(陰線)が出ると、値動きの方向が変わったりしている気がしてました。でもそれでは説明が付かない部分も少なくなかったですし、高値と安値を見たほうがしっくりくるのかもしれません。

海外ではバーチャートを見る人も多いと聞きます。バーチャートなら始値・終値がローソク足のように強調されませんしね。

高値更新が止まったら、1つ前の高値がレンジ高値

本の説明によると、高値更新が止まったら1つ前の高値がレンジ高値、または安値更新が止まったら1つ前の安値がレンジ安値になります。

これまでは視覚的にチャートを見て、山ができていたり谷ができていたりしたら、そこをレンジ高値、レンジ安値と考えていました。この考え方を解説しているものも少なくない気もしますが、「高値(安値)更新が止まったら」というのに着目してみたいです。

誰でも稼げる銘柄、稼げるタイミングがある

誰でも稼げる銘柄、稼げるタイミングがあるというのも意識したいです。

取引オペレーション

この辺りはまだしっかりしり理解できてない気がしますが、おそらく以下なのかなと解釈しました。これで検証してみようかと思います。

  1. レンジブレイクでエントリー
  2. 高値(または安値)確定で損切りを動かすか確認
  3. 高値(またはブレイク)で損切りを動かす
  4. 値動きが鈍化したら利確

損切りを自分の都合で動かさない

この本の手法は日足のレンジブレイクです。この方法はずっとチャートを見なくても良いですし、うまくいけば大きく稼げます。しかし損切りが結構深くなり、それが結構私にとってはネガティブです。

損切り幅が300pipsなんてざらにあると思います。ドル円の0.01ロット(1,000通貨)なら、1回のトレードで3,000円くらいの損失を受け入れることになります。1回のトレードのリスクが3,000円なら、5連敗で1.5万円を失うことになります。私の金銭感覚的にちょっとだけきついです。0.02ロット持つとなると倍になりますし。

ただ、「自分の都合で損切りは動かすな」と本書に書かれています。実際、私も自分の都合で損失を浅くしたことがありますが、結構それで失敗した記憶もあるので、本当なんだろうなと思います。

海外FXのマイクロ口座を使うか、国内FXを使うかを考えないといけないなと思いました。

レンジブレイクしたのに相場が走らない理由

レンジブレイクをしたのに利益を取れないパターンも解説されていました。週足のレンジ内であるとか、あまり意識されていないラインだったとか、いろんなパターンがあると思いますが相場を見ながらの判断になりそうです。

いろいろ迷走してきました

重要なこと

根拠のない取引をしないこと、根拠のある取引をして負けたら受け入れること、この2つが大切とされています。やっぱり検証が大切そうです。

今後考えたいこと

完全に自分向けのメモです。

手法については以下が必要になりそうです。

  1. まず本書の手法を検証ソフトで試してみる
  2. 必要なら本書の内容を再度読み直す
  3. 稼げそうな相場の特徴を考える
  4. インディケータを組み合わせて検証してみる

そのほか、以下も必要になりそうです。

  1. 海外FX業者数社のマイクロ口座をいくつかピックアップ
  2. 国内FX業者数社のマイクロ口座(MT4対応)をいくつかピックアップ
  3. コストを抑えやすいものを選ぶ

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